河合橋は、鈴川駅(現JR吉原駅)北方200M、沼川にかかる東海道の橋。橋の上の馬車は、鈴川-大宮間を結んだ富士馬車鉄道で、明治23年開業。日本で6番目に古い馬車鉄道で、当時、富士郡南部唯一の交通機関だった。橋の上には、北に向かって右側に幅2フィートの線路がひかれていた。そのため、鉄道馬車は左側通行、馬力は右側通行に見える。橋を渡った左手の家(藤田某宅という)には、ライオンと仁丹の看板。その脇の松だけが、最後まで切られずに残されていたという(市川二十世氏談)。左下にススキが見えることから、季節は秋だろう。明治35年ごろ。


現在の河合橋。 (平成15年10月1日撮影)