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出典 | Narrative of the Expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan, Performed in the Years of 1852, 1852, and 1854, Under the Command of Commodore M. C. Perry |
出版 | P. S. Duval & Co. Phil. |
画題 | FIRST LANDING AT GORAHAMA (強羅浜(=久里浜)で初上陸) |
画工 | W. Heine |
画寸 | 151 x 229mm / 石版画 |
所蔵 | Ichikawa, hiroyasu |
「日本船に乗っていた案内者たちは、湾曲した海岸の中央にあたる上陸地を指さした。そこには砂と藁とを詰めた袋でつくった臨時の埠頭が海岸から突き出していた。間もなく先発のボートがその地点に着いて、一行の指揮をしていたブカーナン艦長が岸に踊りあがった。彼は日本王国に上陸した最初のアメリカ人であった。彼の直ぐ後から続いたのは、陸戦隊のヅエーリン陸軍少佐であった。今や残りボートも岸に漕ぎ寄せて、乗組員が上陸した。陸戦隊(百人)が埠頭に上がって、海に面して両側に整列した。それから約百人の水兵が上陸して隊伍をつくって列び、又最後に二隊の軍楽隊が上陸した。アメリカ人の総計は水兵、陸戦隊、楽師および士官を含んで約三百人に達し、大して驚く程の兵員数ではなかったけれども、それでも平和的な祝典としてみれば全く十分な人数であって、全部は甚だ溌剌とした強壮な人達であり、より小さくてより柔弱に見える日本人と甚だしい対照をなしていた。日本人の総員は、非常な数で、浦賀奉行はその数を五千人と言っていたが、それより遥かに多いようであった。」(岩波文庫/「ペルリ提督日本遠征記」) |