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出典 | "Le Japon illustre" Aime Humbert, 1870 |
出版 | Hachette in Paris |
画題 | ASPECT D'UNE RUE DE YEDO LE PREMIER JOUR DE L'AN. (長崎・興福寺参道のお正月) |
画工 | L. Crepon |
画寸 | 159 x 237mm / 銅版画 |
所蔵 | Ichikawa, hiroyasu |
「新年の江戸街頭風景」としているが、長崎・東明山興福寺の参道である麹屋町のお正月を描いたもの。前方には祖師堂が描かれている。 ホニホロという作り物の馬に乗って門付けをする行事を中心として、凧揚げをするこどもや、馬乗りの子、竹馬を持っている子等々が描かれている。 さらに後方では、正月の長崎万歳の様子が描かれている。風折烏帽子(かざおれえぼし)・素襖(すおう)を着て腰鼓を打ち、こっけいな駄洒落を言い合いながら、その年の繁栄を祝い、賀詞を唄う。 幕末の写真家ベアト(Beato, Felix)の写真に、この版画と全く同アングルのものがある(長崎大学附属図書館蔵/整理番号:28_28_0)。アンベールとベアトとの接点は、江戸・長応寺(芝伊皿子にあった)にオランダ公使館があって、一時期、スイスの公使館員が寄宿していており、この時期、長応寺の別棟にベアトのアトリエがあったことによる。あるいは、下地としたのはベアトの写真かとも思われる。 |