「吉原郊外の富士」となっているが、富士山の剣が峰の位置や谷筋から判断すると、旧鷹岡町に近い旧吉原町域からの撮影とおもわれる。また、富士山に対する川の角度、川幅などもあわせ考えると、伝法橋付近の撮影のようだ。
川には堰をつくり、そこから水田に水を引き込んだ。稲刈後の畑には、早速、畝が見えるので、この畑では二毛作を行っていたようだ。二件並んだ農家の右手では、農夫が二人、なにやら立ち話をしている。左手の川沿いの道には轍(わだち)をつけながら馬車がゆっくり上っていく。