手前は神田川、川に沿っての道が大宮口登山道。御師(おし=山岳霊場ガイド)の宿坊が立ち並ぶ様子。富士登山をする者は、御師の指導により、神田川の水源、浅間神社の湧玉池で、斎戒沐浴をしてから、登り始めたという。右端の国旗を高く掲揚した家の暖簾には「寫眞(写真)」とある。
注目すべきは、左の石柱。これは浅間大社から山宮浅間神社に至る道筋に一丁毎に建てられた標石の首標で、造立は元禄四年(1691)十一月。いつのころか行方不明になったが、昭和59年に大社境内の土中から発見され、現在、湧玉池畔に再建されている。その元の造立場所を示すもの。