アメリカ村は、明治末期より大正中期まで静岡県御殿場市二の岡地区に所在した。
 御殿場市史によれば、アメリカ村ができた経緯には、次のような話が伝わる。
 明治24年5月、イギリス人バンデングが箱根で植物採集中、迷ってしまい、農夫に助け出され、二の岡へ下りてきた。たまたま目についた三階家の養蚕室が気に入り、夏に別荘として借りることを申し込んだ。以降、外人が別荘を構えるようになり、明治30年、同地に別荘を建てたアメリカ人レーマンの提唱により、アメリカ村と名付けられたという。
 なお、二の岡ハムによれば、当地でハム・ソーセージの生産が盛んなのは、彼ら宣教師たちが養豚を始め、ハム、ソーセージ等の食品加工法を地域に伝授したのがきっかけだという。